講座紹介

2023年度 後期講座

テーマ:人と動物との共存・共生をめざして

2019年度後期から6期にわたり実施した「人も動物も満たされて生きる~アニマルウェルフェア(動物福祉)をめぐって~」の延長で、「人と動物との共存・共生のあり方」をテーマに学んできました。今期は、酪農家やジャーナリスト、獣医師らが講師となり、それぞれの現場での課題などに学びながら、人と動物とのより良い関係を創る道筋を探っていきます。

第1回:2023年10月24日(火)

舎飼いから放牧酪農への転換
~牛の生理とチーズづくりの視点から~

小栗 隆(おぐり たかし)酪農家
小栗 美笑子(おぐり みえこ)
「チーズ工房小栗」代表(共に八雲町在住)

(隆)1950年、八雲町生まれ。帯広畜産大学を卒業後、実家で就農。
(美笑子)1950年生まれ。大谷学園短期大学を卒業後、幼稚園の保母を経験。結婚後に就農し、2004年にチーズ工房を設立。現在は年間5トンのチーズを製造。

1990年代後半、舎飼いによる〝介護酪農〟から放牧スタイルに転換し始めた小栗牧場。全国草地畜産コンクールでは農林水産大臣賞を受賞し、「土・草・牛」の恵みから生まれたチーズ製造も続けてきました。二人がその歩みなどを語ります。

第2回:2023年11月28日(火)

植物性食品と栄養、動物との関係
~プラントベース食品発売の背景には?

森 映子(もり えいこ)
時事通信社編集委員

1991年、時事通信社入社。98年から同社文化特信部に所属し、アニマルウェルフェア、環境、ジェンダーなどの取材を続ける。著書『ヴィーガン探訪~肉も魚もハチミツも食べない生き方』(角川新書、2023年)、『犬が殺される~動物実験の闇を探る』(同時代社、2020年に増補改訂版)。

近年、植物由来の原材料で作られた「プラントベース」食品、動物性食品を出さないヴィーガン飲食店が増えている。関心が高まっているヴィーガンと栄養の関係、さらにアニマルウェルフェアについてお話します。

第3回:2023年12月26日(火)

タンチョウレスキューの現場から

飯間 裕子(いいま ひろこ)
釧路市動物園ツル担当(獣医師)

1980年、香川県生まれ。2009年に酪農学園大学獣医学科卒業後、釧路市動物園に勤務。事故で負傷し保護された野生タンチョウの治療や、事故防止と共生のための普及啓発に取り組んでいる。

生息数が増え、生息地も広がったタンチョウ。人の近くで暮らし始め、事故にあうケースも増えています。最近急増しているのは交通事故。この先、タンチョウと仲良く暮らすために何ができるか、一緒に考えましょう。

第4回:2024年1月23日(火)

医薬品開発と動物実験

海野 隆(うんの たかし)
医薬品非臨床安全性コンサルタント

企業数社にて動物実験に従事したのち、リジェネフロ㈱の前臨床部長。現在、日本毒性学会名誉トキシコロジスト。元日本製薬工業協会基礎研究部会副部会長、元動物実験代替法学会理事など。

現時点において医薬品開発における動物実験は欠くことのできないものですが、動物福祉への国際潮流(3Rsの原則)を受けて様々な配慮がなされつつある。本講座では、その現状と将来展望を紹介します。

第5回:2024年2月27日(火)

工業型畜産と食料自給率
~乳牛のアニマルウェルフェアを考える~

岡井 健(おかい けん)
獣医師(別海町在住)

1943年、東京生まれ。帯広畜産大学獣医学科卒業。臨床獣医師として根室地区農業共済組合の6診療所に勤務し、2004年に定年退職。岡井家畜診療所を開業して現在に至る。

半世紀あまりにわたり、酪農の臨床現場で診療を続けてきました。「日本の食料事情に畜産の形態が大きく関わっている」との視点から、穀物の多給が乳牛の健康におよぼす悪影響や、アニマルウェルフェアに対する見方などについてお話します。

第6回:2024年3月26日(火)

「老牛ホーム」を創る取り組み
~人の為に休まず働いた牛たちにゆっくり余生を~

朝倉 真輝子(あさくら まきこ)
老牛ホーム「Feel at home 」代表(島根県松江市在住)

島根県松江市在住の50代の主婦。看護師として総合病院で勤務後、動物看護師の資格を取得し、動物病院で勤務。2020年から酪農と乳製品加工を手がける牧場の従業員。今年春に老牛ホームを設立。現在、4頭を飼養する。

「経済動物」という名の下での乳牛たちの生命の扱われ方に疑問を持ちました。お乳が出なくなった牛に「お疲れさま」「ゆっくり過ごしてね」と言える仕組みがあっても良いのではないでしょうか。日本初の「老牛ホーム」の試みを紹介します。

2023年度 後期講座 概要

開講日 2023年10月24日(火)
受講回数 全6回
受講日時 月1回 第4火曜日 18:45~20:45
受講会場 さっぽろ自由学校「遊」(札幌市中央区南1西5 愛生舘ビル5F 501A)
受講形式 教室とオンラインの併用方式
受講料 全6回トータル:一般6,000円 / 会員4,800円 / 25歳以下2,400円
単発:一般・会員1,500円 / オンライン1,000円 / 25歳以下500円
お申込方法 お申込みフォームをご利用ください。
指定口座へ受講料をお支払いいただいた後、開催前日に開催URLを事務局より送信いたします。

2023年度 前期講座

テーマ:人と動物との共存・共生をめざして

2019年度後期から6期にわたり実施した「人も動物も満たされて生きる~アニマルウェルフェアをめぐって~」の延長で、「人と動物との共存・共生のあり方」をテーマに学習しています。今期は、獣医師や動物保護団体のメンバー、研究者らが講師となり、それぞれの現場の課題などに学びながら、人と動物とのより良い関係を創る道筋を探っていきます。

第1回:2023年4月21日(金)

アニマルウェルフェア(動物福祉)入門

徳光 綾子(とくみつ あやこ)
(一社)アニマルウェルフェア畜産協会 会員

札幌市出身。北海道大学大学院工学研究科博士後期課程修了(工学博士)、理化学研究所特別研究員および慶応大学医学部特任助教等を経て、2019年より(一社)アニマルウェルフェア畜産協会 会員。

2019年度後期の最初の回からアニマルウェルフェアの講座に参加し、はや3年半が経過しました。参加するにつれて得られた知識をもとに、「入門編」として皆様にわかりすくお伝えします。

第2回:2023年5月12日(金)

マガンによる小麦食害と地域共生

牛山克巳(うしやま かつみ)
宮島沼水鳥・湿地センター センター長

1974年、ケニア生まれ。農学博士(東京大)。1997年より宮島沼でマガン研究に着手。2003年に美唄市に採用され、2007年より宮島沼水鳥・湿地センターに勤務。調査研究、普及啓発、保全とワイズユースの推進に取り組んでいる。

ラムサール条約湿地である美唄市の宮島沼に飛来する数万羽のマガンは、地域の農家にとってはやっかいな害鳥です。しかし、工夫をすれば益鳥になるかもしれません。野生動物と農業の軋轢や、農業と生物多様性保全のあり方について考えます。

第3回:2023年6月9日(金)

屠畜場のアニマルウェルフェア~飲用水設備の設置に向けて~

奥野 尚志(おくの ひさし) 獣医師
(一社)アニマルウェルフェア畜産協会 事務局長

1956年、大阪府生まれ。中学校や高校の国語科教師を経て、獣医師となる。北海道内の屠畜場で検査業務に携わってきた。現在は帯広食肉衛生検査所嘱託職員及び帯広調理師専門学校非常勤講師。

屠畜場における家畜への配慮は、AWの観点からも欠かせません。その結果、家畜や関係者のストレスの軽減、品質の向上、食育の発信などをもたらします。講座では、家畜の飲用水設備の設置問題を中心にお話します。

第4回:2023年7月7日(金)

タンチョウはなぜ遊水地に棲み続けるの?

正富宏之(まさとみ ひろゆき)
(一社 )タンチョウ研究所 特別顧問

正富欣之(まさとみ よしゆき)
(一社 )タンチョウ研究所 所長

宏之:1932年生まれの道産子。北大理学部・大学院博士課程修了(理学博士)。釧路市立博物館長、専修大北海道短大教授・学長など歴任。
欣之:1971年札幌市生まれ。北大大学院地球環境科学院博士課程修了。2019年に(一社)タンチョウ研究所を設立。

タンチョウは長寿や夫婦円満を象徴するめでたい鳥です。ヒトは彼らの棲み場を壊して絶滅の縁へ追いやりながら、一転、餌を与えて群れを復活させました。この身勝手なヒトに、タンチョウは如何に応えるのでしょうか。

第5回:2023年8月4日(金)

北海道立「動物愛護センター」設立のための保護活動

川添 敏弘(かわぞえ としひろ)
獣医師 / 酪農学園大学獣医学群獣医保健看護学類 教授

1969年、佐賀県出身、獣医師。酪農学園大学獣医学科卒業後、NOSAI 家畜診療所に7年勤務。その後、臨床心理士および公認心理師の資格を得るなかで、幼児教育と障害者支援に携わる。現在の専門は動物看護学とシェルターメディスン。

北海道動物愛護センター設立のために、酪農学園大が協力することになりました。犬猫の譲渡に向けた学生たちの取り組み(ドッグトレーニングやハンドリング)などから動物愛護について考えます。

第6回:2023年9月8日(金)

有機農業とアニマルウェルフェア

大山 利男(おおやま としお)
立教大学経済学部 准教授(農業経済学)

東京大学大学院農学系研究科博士課程修了。(財)農政調査委員会主任研究員、FiBL(スイス)客員研究員などを経て、2010年より現職。著書『有機食品システムの国際的検証』日本経済評論社、『有機農業と畜産』筑波書房ほか。

欧米の有機農業運動に大きな影響を与えた、ルース・ハリソン著『 アニマル・マシーン 』(「遊」では読書会を開催中)。同書の出版から現在に至る経緯を振り返りつつ、有機農業と家畜福祉の未来について考察します。

2023年度 前期講座 概要

開講日 2023年4月21日(金)
受講回数 全6回
受講日時 月1回 金曜日 18:45~20:45
受講形式 教室とオンラインの併用方式
受講料 全6回トータル:一般6,000円 / 会員4,800円 / 25歳以下2,400円
単発:一般・会員1,500円 / オンライン1,000円 / 25歳以下500円
お申込方法 お申込みフォームをご利用ください。
指定口座へ受講料をお支払いいただいた後、開催前日に開催URLを事務局より送信いたします。

2022年度 後期講座

テーマ:人と動物との共存・共生をめざして

これまで「人も動物も満たされて生きる ~アニマルウェルフェア(動物福祉)をめぐって~」をテーマに、計6期にわたり学んできました。参加者が徐々に増えてきたこともあり、今後は「人と動物の共存・共生」のあり方について、さらに一歩進んだ形で学習します。動物関係の研究者や獣医師、酪農家の方々が講師となり、普段はなかなか聞けない専門的な視点から、人と動物とのより良い関係を創る道筋を探っていきます。

第1回:2022年10月13日(木)

産業動物獣医師としての仕事

工藤 有紗(くどう ありさ)
NOSAI北海道宗谷南部家畜診療所 獣医師

札幌市出身。酪農学園大学卒業後、2019年よりNOSAI北海道宗谷南部家畜診療所で産業動物縦位しといて働く。

道北の江差町で牛の銃として働いています。牛を扱う獣医師として普段どのような仕事をしているのか、犬猫の獣医師との違いや女性獣医師としての苦労なども交えてお話します。

第2回:2022年11月10日(木)

絶滅の危機に瀕するマゲシカ問題

立澤 史郎(たつざわ しろう)
北海道大学大学院文学研究院 助教

大阪府生まれ。神戸大農学部・京都大学大学院理学研究科卒修了(理学博士)。学生時代からNPO(かもしかの会、奈良のシカ市民調査会など)を主宰し、シカをはじめとする野生動物と地域住民のかかわりを研究してきた。

調査地の一つである馬毛島(鹿児島県西之表市)のマゲシカは1000年以上にわりいじされてきましたが、基地建設計画で絶滅が危惧されています。単に希少か否かではなく、保全生態学と地域科学の観点からこの問題について考えます。

第3回:2022年12月8日(木)

絶滅の危機に瀕した猛禽類と共生するために

齊藤 慶輔(さいとう けいすけ)
猛禽類医学研究所 代表 / 獣医師

日本獣医畜産大学卒業。1994年より釧路湿原野生生物保護センターで野生動物専門の獣医師として活動を開始・2005年に猛禽類医学研究所を設立。絶滅の危機に瀕した猛禽類の救護、保全医学の立場から生息環境の改善「環境治療」を行う。

北海道にはオオワシやシマフクロウなどの希少猛禽類が数多く棲息します。彼らが傷付く原因は人間活動が関与しているものがほとんどです。猛禽類とのより良い共生のあり方を考えます。

第4回:2023年1月12日(木)

ヒグマ研究第一人者よりヒグマの実像を学ぶ

門崎 允昭(かどさき まさあき)
北海道野生動物研究所 所長

1938年、帯広市生まれ。帯広畜産大学大学院修士課程(獣医学)修了。農業博士(北海道大学)、獣医学修士。著書に『ヒグマ大全』『野生動物調査痕跡学図鑑』など。ヒグマ研究に半世紀以上を費やす。

ヒグマは未だ危機のレッテルを貼られ毎年命を奪われています。ヒグマ第一研究者の54年にわたる実践から、確かな知識と情報を読み解くリテラシーを習得します。

第5回:2023年2月9日(木)

共生のアニマルウェルフェア ~乳牛をめぐって~

石田 幸也(いしだ ゆきや)
もっと北の国から楽農交流会 代表

1965年、東京都生まれ。都立鷺宮高校卒業。1995年に江差町へ新規就農後、マイペース酪農(放牧酪農)を実践・2020年の第6回全国自給飼料生産コンクールで農林水産大臣賞を受賞。

肥料無しで75haの牧草を管理し、成牛50頭を飼養する家族経営の酪農家です。牛は放牧し、自給飼料を与え、濃厚飼料は利用しません。「牛を満たす飼育方法は、経営も満たしてくれること」を実例に基づいて紹介します。

第6回:2023年3月9日(木)

「脱ケージ」を軸に鶏と人間の関係を考える

大木 茂(おおき しげる)
麻布大学樹医学部教授(農業経済学) / AWFCJ 監事

1986年、宇都宮大学農学部畜産学科卒業。同大学大学院で農業経済学を学んだ後、東京農工大学大学院の博士号後期課程修了。博士(農業)。2000年から麻布大学獣医学部に勤務。鶏卵を中心にしたAW畜産食品の生産・流通・消費の動向に明るい。

採卵鶏の「脱ケージ飼育」が世界の潮流になる中、これからの卵や鶏肉の消費のあり方はどうなるのか。アニマルウェルフェアの原点に戻って考えます。

2022年度 後期講座 概要

開講日 2022年10月13日(木)
受講回数 全6回
受講日時 月1回 第2木曜日 18:45~20:45 ※第2回(11/10)のみ19:00開始
受講形式 全てZoom会議方式によるオンライン講座
受講料 全6回トータル:一般5,000円 / 会員4,000円 / 25歳以下2,500円
単発:一般・会員1,000円 / 25歳以下500円
お申込方法 お申込みフォームをご利用ください。
指定口座へ受講料をお支払いいただいた後、開催前日に開催URLを事務局より送信いたします。

お申し込み・お問い合わせ

お申し込み・お問い合わせは、お電話もしくはメールに承っております。

お申し込み・お問い合わせ

お申し込み・お問い合わせは、お電話もしくはメールに承っております。